どうも、はぱをです。
以前、このような質問をいただきました。
「秘匿HOのシナリオの構成とか、テンプレートや組み立て方とかあるんですか?」
今回はこの質問に回答していきたいと思います。
この記事を読めば、秘匿HOシナリオを作る際に意識すべきことがわかり、満足度の高い秘匿HOシナリオが書けるようになりますよ!
目次
秘匿HOシナリオの構成は複数話のドラマにすべし

秘匿HOシナリオは起承転結一本の映画ではなく、複数話のドラマにしましょう。
一般的なシナリオの構成はこうです。
- 導入パート
- 探索パート
- イベント(任意)
- 探索パート
- ラストバトル,クライマックス
- エンディング
とてもお手本的な流れのシナリオではないでしょうか。
対して、私が秘匿HOシナリオを書く場合の構成はこうです。
- 導入パート
- フィールドA
- フィールドAエンディング
- フィールドB
- フィールドBエンディング
- トータルエンディング
フィールドというのは探索場所のことですが、私の場合はただ探索をする場所ではなく、本物の場所を意識して作っています。
「この場所に行けばこの情報が得られる。」というのはもちろんですが、時間によってNPCを移動させたり、時間によってイベントを発生させたり、平面ではなく空間でフィールドを作るのです。
そして、そのフィールドを動き回った結果、PCは何かを選択、もしくは何かしらの行動を起こします。その結果、特定のフィールド内での物語はエンディングを迎え、次のフィールドに移る。そしてその積み重ねがトータルエンディングに繋がっているという構成です。
それでは、なぜそうするべきなのかをご説明しましょう。
KPからすれば秘匿HOシナリオは自由度が高く、コントロールしづらい

秘匿HOシナリオは、一見秘匿によってPCの立ち位置を設定し縛ることで自由度が下がるように思えます。
しかし、それは大きな勘違いです。
秘匿HOシナリオの方が、圧倒的に自由度が上がり、KPによるコントロールが難しくなります。
何故なら、秘匿にしなければならないHOをPLに渡すことで、「ただ探索し、エンディングを目指す」以外の選択肢を与えてしまうからです。
そのため、予期せぬ別行動が増え、時にはPCどうしの戦闘や、情報の秘匿も行われます。
そのようにシナリオにとって好ましくない予期せぬ事態が発生した場合、前者のシナリオの場合だと、細かい軌道修正が難しくなりがちです。そして、修正を諦めた結果シナリオを100%楽しめないPLが出るか、無理やりPLを誘導して大幅な軌道修正をしなければいけなくなります。
しかし、後者のシナリオ構成であれば、フィールドAで軌道がずれてもフィールドBで元に戻すことができます。
だから、シナリオ全体をコントロールしやすいのです。
さらに、2人とかならいいのですが、4人PLだとスポットを全員に平等に当てるシナリオはかなり難しいです。
だから、複数話構成にすべきなのです。2話構成なら2人ずつ、4話構成なら1人ずつを主人公にして見せ場を与えられるため、PLの満足度の高いシナリオになるでしょう。
もちろん秘匿HOシナリオ以外でも複数話構成は有効ですが、秘匿している情報があるからこそスポットがきれいに当たると盛り上がるのです。
PLにとって秘匿HOシナリオは自由度が低く、TRPGらしさに欠ける

秘匿HOシナリオ、というかHO系のシナリオをやって誰しも一度は直面したことがあるのではないでしょうか?
「自由度が低すぎて、TRPGというよりかは小説をなぞってるみたいで嫌だな」
「このHO内容ってことは、こういうPCでこういうムーブが求められてるんだろうなあ……」
「他の陣の同HOもやっぱり同じような行動したんだな、やっぱそうなるよねこのHOは」
そう、PLからしてみれば、HOによってある程度PCを縛られるのである程度自由度が下がります。
だからこそ、フィールドを設定するべきなのです。なぜなら、場所だけでなく時間という選択肢が増えるからです。
誰がどこを探索するかだけじゃなく、誰がいつどこを探索するかなので、「HO×時間×場所」になります。
結果、同じHOが同じ時間に同じ場所を探索し、同じ行動をする確率はかなり低くなるのです。
そしてエンディングも同じです。トータルエンディングだけの場合より、フィールドAのエンドはa、フィールドBはb、そしてトータルエンディングは……と結果の数が増えるので、全て重なる確率は下がります。
いまやTRPGプレイヤーのほとんどは「自分たちだけの物語」を求めていると言っても過言ではありません。
確かに秘匿HOを付与することで、シナリオのストーリー自体はよりドラマチックで面白くなりました。ですが、右を見ても左を見ても同じような過程と結末だけでは、TRPGである意味がないとは思いませんか?
だから、よりTRPGらしい秘匿HOシナリオだとPLに感じてもらうためにもフィールドをきっちり設定し、複数のエンディングとその先にあるトータルエンディングを用意すべきなのです。
KPにとってもPLにとってもベストな秘匿HOシナリオを目指して

空間を意識したフィールドを設置し、複数話構成を心掛ける。
なぜなら、KPが軌道修正しやすく、PLも自由度を感じやすいから。
これが私が秘匿HOシナリオを書く際に使っているメインの構成と、そうする理由です。
勿論、これを使ったからと言って絶対に面白いシナリオを書けるというわけではありませんし、一般的なシナリオの構成でも十分面白い秘匿HOシナリオを書くことは可能だと思います。
ですが、あなたが秘匿HOシナリオを書く上で、少しでもこの記事が役に立てたなら幸いです。
またいずれ「秘匿HOシナリオで、秘匿HOを設定するにあたって気を付けていること」を別記事にして出そうと思っているので、興味がある方はその記事が出るのを楽しみにしていてください!
他にも質問などがございましたらTwitterの方へどうぞ。
いただいた質問には順次解答していきます。
■併せてこちらの記事もどうぞ!■
この記事いいねと思ったら、Twitter(@retasunoseirei)のフォローもよろしくお願いします。
新着記事のリマインドをしていますので、すぐに次の記事が読めますよ!