TRPGのシナリオをはじめて書くなら、とりあえずソロシを書くべし

はじめてのシナリオ製作で挫折しそうなあなたへ
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どうも、はぱをです。

「シナリオをはじめて書くんだけど、難しすぎて挫折しそう……」

そんなお悩みを抱えていらっしゃるのですね。わかります。

ほとんどの方が最初はそうやって悩まれると思います。

そして、とうとう一作目が完成させられなくて、挫折してしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

現在に至るまで約20本のシナリオを手がけてきてきた私から、そんなあなたへ言いたいことがあります。

それでは結論から言いましょう。

「まずはソロシナリオから書きなさい!」

その理由をこれから説明していきます。悩んでいるくらいならぱぱっとこの記事を読んでソロシを完成させちゃいましょう!

※ただし、今回説明するのはクトゥルフ神話TRPGの場合のお話です。というのを念頭においてお読みください!

まずは完成させて、とにかく回すこと

 

はじめに言っておきます。

面白いシナリオを書きたいなら、まずは一本完成させてとにかく回すことが重要です。

その理由をこれから説明しますね。

そもそも、TRPGのシナリオは小説とはかなり違います。

一番大きな違いは、書き手が物語の全てを動かせるわけではないという点です。

起承転結をきっちり決めていたとしても、実際にシナリオを遊んでみると、PLが作者の全く想定していなかった動きをして、想定外のエンディングに行ってしまったなんてよくあることです。

だから、全体が面白いストーリーであることよりも、シナリオ内で起こる出来事一つひとつが面白いことの方が実は重要だったりします。

面白い物語を書こうとしてはいけません。

「そんなことをしなくともPLとKPで勝手に面白くしてくれるだろう」くらいのテンションで書くくらいでいいのです。

とは言うものの、面白い物語が書きたいですよね?

なら、やるべきことは2つ。
PLの動きを想定することと、PLを上手く誘導することです。

これさえできれば、ある程度自分の考えている起承転結に当てはめることはできます。

ただし残念ながら、この2つは自分のシナリオを書いて回した経験がないと割と難しいのです。(もちろんはじめから出来るという方もいらっしゃるでしょうが、その方はきっとこの記事をお読みになっていないと思います。)

というわけで、まずはシナリオを一本完成させて、とにかくたくさんシナリオを回して、PLの動きに慣れる必要があるでしょう。

PLの動きを想定すること

 

とは言え、まずは一本目のシナリオを完成させるために、ある程度PLの動きを想定する必要がありますね。

ところで、皆さんは「組み合わせ」とかお好きでしたか?

数学の授業で習うやつです。私は数学が大の苦手でした(笑)

組み合わせのテストは全部パターンを順番に数えてなんとか頑張って解いていて、非常に面倒くさいなと思っていた覚えがあります。

さて、組み合わせるものがAとBしかかなくて1回に選べるのが1つなら、AかBかの2パターンだけですよね?

ですが、1回に選べるのが4つだとどうでしょう。AAAA……ABAA……ABBA……と、一気にパターンが増えてしまいますね。もう私はお手上げです。

例を出しましょう。

そもそもTRPGにおいて、4人PLの場合、4人全員が主人公でなくてはいけません。1人が主人公、他がモブではいけないのです。

そうなると、見せ場を少なくとも4つ考えなければいけません。しかし、その与えられた見せ場にそれぞれのPCが確実に立ってくれるとは限りません。

その場にPCがいなかったり、他のPCに奪われることもあります。

KPがいくら誘導しようとも、想定していない他PLの動きによって流れが変わってしまうこともあるのです。

けれど、ここが上手くいかないと「自分の見せ場がなかった」とPLは必ず不満に思うでしょう。難しいものです。

その点、PLが1人しかいない場合、スポットを当てるのは1人だけ。

見せ場は全部ひとり占めですからね。そういった不満が出ることはあまりありません。

そして、KPの誘導が100%の力で作用します。他のPLの動きを想定する必要がないのです。

ここで私が言いたいのは、人数が増えると想定しなければいけないことが増えるということです。

想定しなければいけないことが増えると、単純に工程が増えますから、シナリオの製作時間も長くなります。

そして、なかなか完成しないと苦痛になってくるので、挫折しやすくなります。

だから、まずはソロシを書きましょうということです。

PLを誘導すること

 

次にPLを誘導することについてなのですが、これは簡単ですね。

NPCを出しましょう。NPCの口から誘導すればいいのです。

ただし、「三人寄れば文殊の知恵」とはよく言ったもので、複数人PLがいるとPL間で相談し、決定が行われます。

その場合、予想外の結論にたどり着くことがままあります。そして、NPCの入る余地がなくなることすらあるのです。

ですが、ソロシの場合、頼れるのはPL自身とNPCしかいません。

そのため、NPCの言葉を比較的信用してくれやすくなりますし、誘導もしやすいのです。

まるで「尋問するときは複数人じゃなく1人にして吐かせろ」みたいな手口ですが、本当にソロシの方が誘導に乗ってくれやすくなるのですよ(笑)

特にうちよそタイマンシナリオなどは最も誘導しやすいと言えるでしょう。

これは基本的にNPCのことが好き、または信頼している前提で物語が進んでいくからです。

そして、ソロシを作って回すべき理由がもうひとつあります。

それは複数人シナリオに比べて、ソロシの方が時間的なコスパがいいということです。

複数人シナリオだと、短くとも2時間以上のセッションになると思います。特に起承転結がきっちりあるシナリオだと5時間程度見積っておいたほうがいいでしょう。

これは単純に人数が増えるとその分RPの時間も増えるからです。

また、複数人シナリオの方が相談時間が増えたり、そもそもシナリオの要素が増えたりするので長くなってしまうということもあります。

時間は有限ですから、1回のセッションが長くなれば、その分回せる回数は減ります。それは非常にもったいないことです。

1回のセッションの時間を短くして、色々なPLの動きを見て、そのパターンに慣れたほうが絶対に経験値が上がります。

だから、はじめに書くシナリオは短いものの方がいいです。

そして、何度も回してPLを誘導することになれましょう。それに慣れれば、PLの動きを想定し、それに合わせてどう誘導するかをあらかじめ考えられるようになります。

結果、想定していた起承転結の流れに沿わせやすくなるので、面白いシナリオを作るのが楽になります。

まとめ

 

「TRPGのシナリオをはじめて書くなら、まずはソロシから書いたほうがいい。」

という理由を今回はご説明しました。

なぜなら、ソロシは比較的、小説の書き方に近い方法で作ることができます。

想定しなければいけないパターンが少ないからです。

そしてソロシはKPをする上での誘導が楽であり、一本あたりの時間を短くしやすいのでコスパがいいからです。

とにかく一本目を完成させる。

そこまでが最も難しいと思いますが、是非頑張ってみてください!

もし、シナリオを添削してほしいなどご希望がありましたら、Twitterの方へご連絡ください。

シナリオ製作者が増え、もっと面白いシナリオが増えますように……!

■併せてこちらの記事もどうぞ!■

絶対に面白くなってしまうTRPGシナリオの書き方

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