どうも、はぱをです。
以前、CoCシナリオを書く際の神話生物を決めるタイミングについてお話しました。
まだそっちの記事を読まれていない方はそちらを読んでから、この記事を読まれることをおすすめします!
以下にリンクを貼っておきますね。
そして前回、先決め派の人に向けておすすめの神話生物をご紹介しました。
今回は後決め派の人向けの記事になります!
それでは早速見ていきましょう。
後決め派の人におすすめのクリーチャー/神格の特徴は

後決め派の人におすすめしたいクリーチャー/神格の特徴は「柔軟性があること」です。
後からシナリオという型に流し込むことになるので、ある程度柔軟に型にはまってくれないと困ります。
なので、探索者の味方にも敵にもなりうる神話生物が望ましいでしょう。
そのため旧神はかなり使いやすいと思います。
もしくは、何かしら明確な目的をひとつ持っているような神話生物も便利です。こういった神話生物はその目的を達成するためならば手段を選びません。その手段としてシナリオに関わらせることができるのです。
特にその目的が人間を苦しめるて弄ぶようなものであれば、より使いやすいでしょう。
そして、とにかくINT高め、できればコミュニケーションが取れて、若干人間に近い神話生物がいいと思います。
他の要素を挙げるのであれば、夢や催眠に関わる系、精神寄生系、時間遡行系神話生物や、発展したテクノロジーを有する系神話生物も強いです。
これらはたいてい超理論で、どんな状況にも対応できますからね(笑)
後決め派におすすめのクリーチャー10選

まずはクリーチャーから見ていきますよ~~。
- アドゥムブラリ
- イスの偉大なる種族
- 地獄の植物
- シャッガイからの昆虫
- 精神寄生体
- ナガアエ
- 物体X
- ヘビ人間
- ミ=ゴ
- ルーメン
ご紹介するのは以上の10種類です。ひとつ一つ追っていきましょう。
アドゥムブラリ(マレモンP15)
アドゥムブラリは犠牲者を殺す前に狩り立て、もてあそぶことが好きです。
なので、残虐なシナリオには持ってこいのクリーチャーと言えます。
また彼が使役する「捜し求めるもの(シーカー)」も便利です。
人間の世界にやってきたそれは人間そっくりの姿に変化します。そしてターゲットの精神をアドゥムブラリの元に送るのです。
催眠術にかかっているかのように見えるキャラクターがいた場合、それは「捜し求めるもの(シーカー)」によってアドゥムブラリの元に送られているのかもしれません。
イスの偉大なる種族(基本ルルブP166,マレモンP22)
イスは何と言っても科学力に優れています。彼らの精神交換や時間旅行の技術によって、かなり都合よく展開の辻褄を合わせることができます。
また、イスは時には人間に手を貸すこともあります。もちろん100%人間の味方であることはほとんどないでしょうが。
コミュニケーションを取ることもできるので、互いの利害が一致する場合は、探索者たちを助けてくれることでしょう。
地獄の植物(マレモンP51)
基本的に黒幕にはなり得ないクリーチャーですが、解釈の幅が広くそこそこ使い勝手はいいです。
この植物の種の植え付けは物理的にでもいいし、魔術とか、何らかの神秘的な現象によってでも構いません。発芽するタイミングも様々です。
また、呪文の知識をあらかじめ与えておけば、植物はその呪文を使うことができるようになります。
なので、全てシナリオ側でコントロールできるんですよ。
どんな風に植え付けて、どんな効果が出て、どんなときに発芽して宿主を殺すのか。
ね?便利だと思いませんか?
シャッガイからの昆虫(基本ルルブP179,マレモンP53)
シャッガイとシャッガイからの昆虫は混同しがちですが、今回紹介するのはシャッガイからの昆虫の方です。ちなみにシャッガイはシャッガイからの昆虫と人間の混血種のことですね。
シャッガイからの昆虫、通称シャンの特徴は人間に寄生するところ。あくまで寄生なので、もちろん退散させれば異常なしですから、気軽に探索者や主要NPCに植え付けることができます。
しかも異常さを楽しむ性格なので、それを理由にして、寄生した人間を操って非人道的な行為をやらせたり、アザトースに生贄を捧げるためという名目で体を乗っ取ったりと、簡単に理由付けできるのもありがたポイントです!
精神寄生体(マレモンP63)
精神寄生体は、基本的に地球上の「すべて」の人間の精神を蝕んでいるという設定を持っています。
なので、簡単に言えば、すべての人間の行動は精神寄生体によるものとしてもいいわけです。
ほとんどのシナリオはこれで説明がついてしまうのです。
ただし、精神寄生体がそれを行った理由付けをしっかり行わなければ、PLは不満に思うでしょう。
割と最終手段って感じではありますが、精神寄生体に気づくかどうかの判定なども面白いので、使いようによってはかなり面白いシナリオになるでしょう。
ナガアエ(マレモンP85)
ナガアエはシアエガの使用人らしいです。
だからシアエガ同様、憎しみ、殺人、苦しみへの願望を抱えています。そのため、人類に災いと死をもたらします。
普通に自身の喜びのために殺すこともあったりとか……。
INTもそこそこ高めなので、ナガアエが人類を苦しめるために企んでいたというオチは割とアリだと思いますね。
また、戦闘で倒すのも容易ですので、登場させやすいクリーチャーだと思います。
物体X(マレモンP102)
物体Xは端的に言えば、食べたものに変身する能力を持っている宇宙人です。
なので、人間を食べれば、その人間の姿、だけでなく記憶、技術、癖までも模倣してしまいます。
ここまで聞くと、食べられた人間は死んでしまって救いようがないように感じるかもしれませんが、彼らは非常に優れた技術を持っています。そのため、時間遡行を行える可能性が示唆されているのです。
時間遡行すれば、その人間を修復することも可能でしょう。
この模倣能力と技術力を生かせば、かなり柔軟に対応することができるので、是非うまく組み合わせて利用してみてください。
ヘビ人間(基本ルルブP189,マレモンP104)
ヘビ人間はかなり知能が高く、探索者が彼らにきちんと利益を提示すれば、協力してくれる可能性が高いと言えるでしょう。
呪文によって人間世界に溶け込んでいるヘビ人間も多いです。
また彼らは頭もよく、優れたテクノロジーを有しています。そのテクノロジーを使って様々なことを行えるでしょう。敵としても味方としても優秀です。
更にイグを信仰しているヘビ人間、ツァトゥグァを信仰しているヘビ人間、ツァトゥグァを信仰したことによってイグに退化させられてしまったヘビ人間、冬眠状態のスリーパーと呼ばれるヘビ人間など種類がいるので、それぞれ用途に合わせて当てはめることができるのもいいですね。
ミ=ゴ(基本ルルブP191,マレモンP108)
ミ=ゴの行動方針は基本的に自分たちの種族が生きやすい環境を構築するためです。
そのためにルルイエが浮上することを食い止めようとしたり、人間を誘拐して実験したり、人間の手先を増やしたりと色々なことを行います。
基本的には人間に積極的に接触してくるわけではありませんが、必要があれば向こうから協力を要請してくることもあるでしょう。
だから、その行動原理をシナリオ内に組み込むことは非常に容易なのです。
ルーメン(マレモンP119)
ルーメンは光に意味を持たせた神話生物と言ってもいいでしょう。
別の名を松光、魔女の光、鬼火、きつね火、ひとだまとも言います。
彼らは自らの光で探索者を導き、ひどい目に遭わせることも多々あります。
なので、導入で使われる神話生物と言っていいでしょう。
「なんとなく、あなたたちはそこに行きます」というぼんやりした導入に色をつけれくれる存在です。
後決め派におすすめの神格10選

続いて後決め派の人におすすめの神格10種類です。
- イゴーロナク
- ヴォルヴァドス
- グラーキ
- ゴグ=フール
- チャウグナー・フォーン
- ニャルラトテップ
- ノーデンス
- ヒプノス
- ヨグ=ソトース
- リリス
割かし有名どころが多いですが、見ていきましょう!
イゴーロナク(基本ルルブP207,マレモンP137)
イゴーロナクは「邪悪」を愛する悪意のある邪神です。その「邪悪」のためであれば割となんでもやります。
なので、ほとんどの悪事の原因に据えることができるという御手軽さ。
崇拝されれば応えてくれる神様でもありますので、悪意を持っている探索者が何らかの邪悪のために崇拝するとき、もしかしたら願いを叶えてくれるかもしれません。
ただ名前を呼ばれたり、その存在が語られたりすると出てきちゃうので、イゴーロナクに会わせせたくない場合は気を付ける必要があるでしょう。
ヴォルヴァドス(マレモンP144)
ヴォルヴァドスは崇拝者や召喚者に助力してくれる神です。
そのため、敵に力を貸すこともあれば、探索者を救ってくれることもあるでしょう。
しかし、基本的に彼は助言をするたけで、しかもその助言は直接的なものではありません。
呪文を教えてくれる場合は代償が必要になります。この代償は様々なので、どうするかはシナリオ製作者の腕の見せ所ですね。
さらに、ヴォルヴァドスは誰かを時空間移動させることがあるので、異世界転生系のシナリオとかはたいていヴォルヴァドスで解決すると思います。
グラーキ(基本ルルブP214,マレモンP166)
グラーキは「夢引き」を行って人間を自分の元に来させようとします。不思議な夢を見ている場合は、もしかしたらこれが原因かもしれません。
また、グラーキの目的は明確で、人間を従者にするために、夢引きを行います。
つまり、目的いわばオチが決まっているので、その過程は割と好き勝手できますよ。
さらにグラーキによってアンデッドにされ従者になる場合と、アンデッドにはなったが、従者にはならない場合があるので、使い分ければもっと使えるシナリオの幅も増えそうです。
ゴグ=フール(基本ルルブP,マレモンP171)
ゴグ=フールは逆の次元に棲んでいるらしいんですけど、その設定完全にポケ●ンのギラ●ィナでは?
彼の目的は人間を狂気に陥らせて食べることなので、狂気に陥らせるためにめちゃめちゃ悪夢を送り付けてきます。なので、悪夢の原因にもってこいですね。
あとは、鏡だったり、水面だったり、姿が映る場所を通して干渉してくることもあるので、よくあるホラー映画の洗面所のシーンはほぼゴグ=フールのせいだと私は睨んでいます。
チャウグナー・フォーン(基本ルルブP218,マレモンP189)
チャウグナー・フォーンは1920年代アメリカとかより、大正とか現代日本シナリオの方が出しやすいです。アジア圏を中心にカルトが発展しているので。
生贄を必要とする神なので、生贄を得るために信者が色々してくれているという体にしやすいです。
また催眠状態の人間をもてあそぶのが好きな加虐趣味持ちの邪神なので、それを理由にやりたい放題することもあるでしょう。
「チャウさんの悪ふざけってことでここはひとつ!」みたいなシナリオ、ニャルだと許されないけど、チャウだと許されるんだなって思ったこともあるので、使い方を間違えなければ割とそれでどうにかできそうです。
5%の確率で殺さずに逃がしてくれるという気まぐれさも使いやすいポイントです。
ニャルラトテップ(基本ルルブP221,マレモンP197)
もう何も言うことはありません。気まぐれな性質なので、使い勝手がいいんでしょうね。散々色々なシナリオの黒幕にされてきました。
そういうニャルシが嫌いな人って一定数いますけど、私は別にそこまで嫌いではないかな~って感じです。
「またニャルかよ!」「これニャルじゃなくても別によくない?」って思うのかもしれませんが、他の神話生物でも結構同じように思うことがあるので、最近はニャルに限ったことではないと思います。
それに、ニャルってわかりやすく不穏を運んできてくれるクトゥルフ神話TRPGにおけるクトゥルフと並ぶマスコット的存在なので、出てくるだけで空気感を作ってくれるんですよ。
なので、要するにどう上手く使うかですよね。
ノーデンス(基本ルルブP223,マレモンP228)
ニャルラトテップが「陰」の便利屋だとすると、ノーデンスは「陽」の便利屋です。
ノーデンスは比較的人類に対して友好的とされています。そのため、人間を助けてくれるポジションで登場することが多いです。
ただし、「比較的」なだけであって、人間の味方であるというわけではありません。
気に入った人間を連れ去ったりすることもありますからね。事件の元凶にもなり得るのです。
ヒプノス(基本ルルブP225,マレモンP240)
もう説明不要でしょう。「夢」って言ったら7割以上この人なんですよ。
「なんか不思議なこと起こってる~~~、あ、夢かあ!」っていう夢オチシナリオは彼に任せておけば大体なんとかなります。ありがたい。
夢の中で彼の注意を引いてしまうと姿を変えられてしまったりして、普通は永久的に地球に戻ってくることはないらしいんですけど、まあそこは探索者ですから!なんやかんやして帰ってこれてもいいと思います。
ヨグ=ソトース(基本ルルブP226,マレモンP252)
ヨグ本体ドカンと一発はまずいので、正直化身の方が使い勝手がいいです。
探索者の時間遡行したいという願いであればタウィル・アト・ウムルが叶えてくれる可能性があります。
アフォーゴモンに頼ってもいいですが、少々危険なので、こちらは悪役のNPCなどに任せたほうが無難でしょう。
これらの時間遡行によって色々起こったり、色々解決したりするかもしれません。
他の神話生物でも時間遡行を可能とするものはいますが、そもそもタイムスリップ系のシナリオはややこしいので、他の部分までややこしくせず、大人しくヨグのせいにするのが安牌かなと思います。
リリス(マレモンP256)
うちよそイチャラブ系シナリオの9割はリリスのせいにしたら解決すると思っています。
実はリリス、覚醒世界に干渉されることを許されているので、好き勝手できるんですよ。
彼女は催眠の能力を使えるので、それをベースに、二人を無理矢理くっつけるもよし、あえて無理やり引きはがすもよし。
ただ、「精液を盗む」とかいう設定のせいで、R18色とギャグ色がどうしてもぬぐい切れないのが残念なところですかね……。
まとめ

さて「神話生物後決め派の方におすすめのクリーチャー/神格」をご紹介してきましたが、気になる神話生物はいましたか?
基本的にはどんな状況にも対応できて、関わっていた説明がつく神話生物がいいと思います。
また、説明が不十分だったり、捉え方が人による神話生物をアレンジして用いるのもひとつの手です。
最悪、クトゥルフ神話のクリーチャーを使わずに、オリジナル神話生物を出してしまっても問題ありませんしね。
また、呪文やアーティファクトを神話生物の代わりに置くという手もありますし、今回紹介した神話生物の中にはマレモンよりキパコンに詳細が書かれているものもチラホラあるので、後決め派の人はキパコンも読んでみるのをおすすめします。
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